BORA ULTRA 35mm 2年運用レポート【ライバルはBORA ONE】

各自転車メーカーがそれぞれのホイールを発売し、フレームとの相性問題がささやかれる昨今。

カンパニョーロはその性能はもちろん、芸術性の高さと伝統を誇り、コンポーネントメーカーながらホイール事業において揺るぎない人気を博してきた。

今俺が絶賛気に入って使っているBORA ULTRA はカンパニョーロのフラッグシップホイールなんだけど、2年間使い倒したが本当になんの不満もない。

そんなわけでその詳細とインプレッションを記事にする。 購入検討中の人に参考にして欲しい。

目次

 

 

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選んだのは2018年BORA ULTRA 35mm  チューブラー

俺の尊敬するホストのROLAND様の考え方と一致している部分もあるんだけど

自転車やホイールの複数持ちが嫌いだ。維持管理が大変でスッキリしないっていうのがまず一つ。

でももっと重要なのが、

 

とびっきりの一台、一本を愛してあげたいからだ

 

だから一個のホイールでカッコよくて、気に入って、なんでもこなせるジェネラリストなホイールが欲しかった。

 

BORAにはダークラベルとブライトラベル リムハイト35mmと50mmと80mm あとクリンチャーとチューブラーがある。

おれのCOLNAGO CLXが赤白 だったため色は赤白で即決。

リムハイトについては35と50で迷ったが35に決めた理由は2つ。

  • これでヒルクライムまで出場することを考えると重量面で35の方が軽くて優位だから。
  • 50mmのもつエアロダイナミクスよりも、集団にいることの多い俺はコーナからの立ち上がりのキレを重要視したかったため。

こんな感じだ。

 

チューブラーにした理由は3つ

  • チューブラーにした方がホイール重量が軽かったから(公表重量 TU/1170g  CL/1360g)
  • プロのレーサーはそのほとんどがチューブラーユーザーだから性能が高いと思った
  • チューブラータイヤを勉強したかった(交換方法や走り味について)

こういう理由だ。

 

チューブラーにしたことを後悔したことはない。

当然タイヤ性能にもよるがクリンチャーを使っていた時よりも全然パンクしないし、乗り味もしなやかで軽くて良き。

チューブラーユーザーを増やして話を共有したい。

リムブレーキユーザーには最高の機能AC3 まじでアルミと変わらん。

 

個人的にBORAの付加価値の中で一番気に入ってる機能。

2018年モデルにバージョンアップされたBORAから リムに特殊な加工が施されている。 AC3(All Conditions Carbon Control)という加工だ。

ブレーキ面に溝を切り込むことによって、絶対的なブレーキ性能を向上させている

アルミリムからカーボンホイールに切り替えた時にその制動力の弱体化を全く感じさせない代物だった。

 

このホイールは雨の時の走行についても優れている。

 

切った溝から排水してくれるからで、前モデルと比較して雨天時の制動力については 43% 向上している。

実際に東日本ロードクラシック(雨天)、はりちゅうのエンデューロ(豪雨)で使ったが、ブレーキが効かないという不安はなかった。

 

カーボンホイールでこんなにブレーキきくのだったらわざわざディスクブレーキ化する必要もないのではないかと考えさせられるレベル。

 

通常の9倍回るCULTベアリング

BORAではULTRAシリーズにだけに標準搭載されている付加価値の中にCULTベアリングというものがある。

 

CULTとは Ceramic Ultimate Level Technology の略なんだけど、

なんとカンパニョーロ公式によると通常ベアリングの9倍もスムーズに回るとのこと。

 

その作りとしては通常スチールで作られるベアリングをセラミックし、ベアリングの受けの部分にもコーティングを施すことでその強度と回転性能を大幅に向上させているというもの。

 

その強みはCULTはグリスの注入する必要がなくなっているという点だ

 

通常ホイールのベアリングはグリスを注入しなければならない。

なぜならベアリングは回転させること受けと玉押しからの摩擦で削れたり熱を持ち、グリスのような緩衝材がなければ大きく傷んでしまうからだ。

でもCULTはベアリングと受けの回転性能と耐久性を向上させているため、グリスがなくても強度的に耐えられる。だから回転の抵抗になるグリスがいらない。よってよく回るというメカニズムだ。

またCULTの恩恵はそれだけではない

当然、グリスがいらないのだからハブのグリスアップメンテナンスも必要なくなるのだ。ハブのグリスアップがめんどくさい俺にとってはそれだけで最高の付加価値になる。

 

個人的には下り坂でその性能は発揮されると感じる。ほんとに下り坂を降るじゃなくて 落ちる というような感覚になるほど、回転の重みを全く感じない。

あと高速で巡行した後に足を止めても惰性でかなり転がってくれるので伸びがいい。

フラッグシップカーボンホイールの中では柔らかく足が貯められる。

これは俺の感想になるんだけど、

BORAは最近トレンドになってる スペシャライズドやトレックのフラッグシップホイールに比べるとものすごい柔らかい。

だから足にかかる負担が少なくて、レースやロングライドの最後の方まで足が残る(疲れない)。

トレンドの硬い、剛性の高いホイールを瞬間火力で仕上げる中華料理とするならば、BORAは緩火で長い時間で仕上げる低温調理といったところだ。

料理のジャンルと調理法を比較にあげるのはどうかというのはそっとしておいてほしい。

爆発的なパワーと感動には欠けるが、

 

レースをトータルで見た時に足を残しやすいという長所がある。

 

ロングライド等でもその効果は発揮されるので、あまりレース志向じゃない人でも、硬いホイールが嫌いな人にもオススメできる。

2年使ったが不具合が一切ない

 

体重64キロの俺ではもしかしたらいくら乗ってもBORA ULTRAは壊せないのかもしれない。

そんな錯覚を覚えさせるほどにBORAは頑丈だ。

負荷のかかりやすいダンシングを多用する俺が2年で1万キロ以上は乗ってきた、レースのようなハードなシーンでも使用している。が、頑丈なリムとスポークのおかげで1ミリも振れもしないしハブに異常もない。

ほぼメンテナンスフリーと言ってしまっていい。

メンテが苦手な人や嫌いな人にもうってつけのホイールと言える。

 

総評【最高のホイール!ライバルは下位グレードのONE】

 

ここまでつらつらとBORA ULTRAのいいところについて述べてきたが BORA ULTRAの最大のライバルホイールはその下位グレードに当たるBORA ONEと言えるだろう。

ULTRAとONEの違いはハブにしかない。

リム、スポーク、ニップルは同じでCULTベアリングが入っていいるかいないかとベアリングを入れているシェルがカーボンかカーボンじゃないかの違いしかない。

ぶっちゃけハブのシェルがカーボンかどうかなんて走行性能には全く持って関係ないと言っていい。

その上で、完組ホイールとしての価格差は約13万円開く。

BORA ULTRAとONEの価格差 35mm チューブラー シマノフリー の例

    • ULTRA 380000円(税別)
    • ONE 252000円(税別)

Campagnolo日本代理店カワシマサイクルサプライ公式サイトより

 

この価格差を見てどう思うか。

しかもどうしてもCULTが欲しくなればプロショップでベアリングをうち変えることだってできる。ONEとULTRAの価格差以下の金額で。(倒置法)

 

だからULTRAに対して並々ならぬこだわりがない限りはONEで必要十分。ということだ。

 

それでもBORA ULTRA のロゴがリムに入ってた方がかっこよくて素敵!

ハブのシェルまで突き詰めてカーボンがいい!

という人はぜひULTRAを選んで欲しい。

 

俺はONEにした方がよかったと思ったことはない。ただの一度もだ。

 

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この記事を書いた人

大阪府出身。1995年生まれの28歳。
大学生の時に初めてロードバイクを購入しハマる。
社会人1年目から本格的にロードレースに挑戦。JBCF E1
愛車はGIANT TCR ADVANCED SL DISCとあさひのママチャリ。

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